こんにちは!東京農工大学宇宙工学研究部Lightusです。
2023年度前期の活動についてお知らせします。
目次
- 全体概要
- モデルロケット
- 自団体GSEによる燃焼試験
- 第19回能代宇宙イベント(NSE19th)
- Rocket
- Cansat
- 今後の予定
1 全体概要
今年度は新入生が11名も入部してくれました。新入生は皆優秀で、今後の活躍が楽しみに感じられます。また、新入生教育の一環としてモデルロケットの打ち上げを行いました。
昨年度の第18回能代宇宙イベント(NSE18th)が不参加に終わり早1年、弊団体では今年度も第19回能代宇宙イベント(NSE19th)に向けて活動を行ってきました。昨年度のNSE18thから飛躍的に進化し、挑戦的な機体でしたが、無事打ち上げ及び回収に成功しました。
Cansatでは制作が間に合わずNSE19thを断念することとなってしまいました。
現在、ロケット班は伊豆大島宇宙イベント、Cansat班は種子島ロケットコンテストに向けて制作を開始しています。
2 モデルロケット
5月5日に我が大学の航空研究会と共同で打ち上げを行いました。1/2A型エンジンを搭載した4機とB型エンジンを搭載した2機、合計6機の打ち上げに成功しました。また、今回はB型の1機を2段ロケットとし、打ち上げを行いました。
3 自団体GSEによる燃焼試験
6月10日及び25日に芝浦工業大学のSharxs様と共同で燃焼試験を実施しました。2日で2回HyperTEK J250の燃焼に成功しました。
4 第19回能代宇宙イベント(NSE19th)
Rocket🚀
今回のNSE19thでは以下のことを目標に設定しました。
- 自団体GSEによる打ち上げの成功
- 新たな解放機構の動作
- 飛行データのダウンリンク
- ベアリング機構による飛行映像の撮影
機体概要
機体名
Twilight
全長 :1.651m
乾燥質量 :5.5kg
予想到達高度:360m
使用エンジン:HyperTEK J250
推進系
今回は、前回の伊豆大島共同打ち上げ実験で達成できなかった、自団体GSEによる
打ち上げを成功させることができました。設営も素早く行うことができ、練習の成果を
活かすことができました。一方で、エンジンが不完全燃焼しており、今後の修正が
必要であると考えています。
構造系
本機体では、解放機構を改良しました。サーボモーターを2つ使った横解放機構を採用し減速装置(パラシュート)の解放に成功しました。しかし、パラシュートは強度不足のためか破損しました。原因は現在解明中です。また、新たにベアリング機構を追加しました。
これは機体の回転にしたがって回転する機構のことです。この部分にカメラを搭載する
ことで常に地面方向を撮影し続けることができます。
電装系
今回は、機体で測定したデータを地上に送信し、リアルタイムで解析、表示すること、また解放機構を正常に動作させることを目標としました。前述のとおり解放機構の動作は達成できました。しかし、地上への観測データ送信は行われず、搭載したSDカードから観測データを読み出すこともできませんでした。また、搭載した3つのカメラは、全て撮影することができませんでした。しかしながら、今回の制作から、様々な知見を得ることができました。
Cansat
機体概要
機体名
SolOriens
重量(パラシュート込み):875g
全長 :210㎜
全高(タイヤ直径) :124㎜
機体材質 :PLA
総括
CanSat班では、第19回能代宇宙イベントのランバック競技部門に参加し、昨年度達成
できなかった、落下地点からゴール地点に向かって走行させることを目標に機体の製作を
進めていました。しかし、審査書期限直前にマイコンが故障し、必要な走行試験が
実施できなかったため、今年度は参加を辞退することになりました。参加することができず悔しい限りですが、現在2024年伊豆大島宇宙イベントに参加するロケット機体に搭載を検討しているところです。今回発生した問題が起こらないようにするとともに、機体本体の回路基盤の設計を見直し、タイヤの衝撃吸収機構の導入といった機体の改良を進めています。
5 今後の予定
①(ハイブリッドロケット)伊豆大島共同打ち上げ実験参加
2024年春に開催予定の伊豆大島共同打ち上げ実験にてハイブリッドロケット1基を陸打ちすることを目標に、機体の設計製作、燃焼架台の制作、GSEの改良などを進めています。