こんにちは!東京農工大学宇宙工学研究部Lightusです。
2024年度前期の活動についてお知らせします。
目次
- 全体概要
- 自団体GSEによる燃焼試験
- 第20回能代宇宙イベント(NSE20th)
- Rocket
- CanSat
- 今後の予定
1 全体概要
今年度は新入生が11名も入部してくれました。今年は他学科の学生も多く入部したので、新しい風を吹かせてくれることを期待しています。
当団体では今年度もロケット班、CanSat班ともに第20回能代宇宙イベント(NSE20th)に向けて活動を行ってきました。結果としては、ロケットはパラシュートが開かず弾道落下にはなりましたが、無事打ち上げに成功し、機体回収もできました。またCanSatは昨年制作が間に合わず投下が叶わなかったのですが、今回は投下することができ、両班共に成長を感じることができました。
現在、春に行われる共同実験に向けて両班制作を開始しています。また自作エンジン等の新規プロジェクトにも本腰を入れて進め始めました。
2 燃焼試験
5月2日に燃焼試験を実施しました。一本目のグレインでは燃焼せず、二本目のグレインでの燃焼に成功しました。
3 第20回能代宇宙イベント (NSE20th)
Rocket🚀
今回のNSE20thでは以下のことを目標に設定しました。
- 機体制作技術の継承
- 飛行データのダウンリンク
機体概要
機体名
Olympus
全長 :1.659m
乾燥質量 :5.816kg
予想到達高度:360m
使用エンジン:HyperTEK J250
推進系
今回の能代宇宙イベントでは、打ち上げに成功したものの、燃焼班としては電装部分の修正箇所や雨対策を含め、多くの課題が見つかりました。
後期は、今回の反省を活かしてGSEの改良、自作エンジンを使用した燃焼試験の実施を目標として活動します。
構造系
本機体では、新たに中心となって製作する学年に技術継承を行うことを目標としました。今までに製作した機体の特徴を踏襲し、開放機構は横扉を採用、フィンはGFRPで自作したものをチューブと一体化しました。今回はパラシュートが放出されず弾道落下しましたが、機体は無事に全て回収されました。次回からは今後の海打ちを見据えたロケット製作を行なっていきます。
電装系
今回は、機体で測定したデータを地上に送信し、リアルタイムで解析、表示すること、また解放機構を正常に動作させることを目標としました。解放機構が動作せず、全データがロストする結果となってしまいました。現在、原因究明に努めています。
次回の打上実験に向けて、新たに無線機、電源、カメラを刷新し、加えて、CAN通信を取り入れるなど、より信頼性向上に向けて製作を始めています。
ハイスピードカメラによる撮影
今回、打ち上げの瞬間をハイスピードカメラで撮影を行いました。スローモーションでエンジンの炎の形がよく分かります。ぜひ、ご覧ください!
https://youtu.be/OIaNbnEOHqc?feature=shared
CanSat🛰
機体概要
機体名
Weiss Meteors
重量(パラシュート込み):1043g
全長 :200㎜
全高(タイヤ直径) :140㎜
機体材質 :PLA
総括
CanSat班では、ランバック競技部門に参加しました。昨年度は、審査書期限直前に電装のトラブルが発生し、参加を辞退をしました。この経験から、本年度はスケジュールに余裕をもって制作すること、および予備部品を十分に確保することを徹底しました。
結果としては、審査に必要な試験をすべて実施することはできませんでしたが、運営や審査員の方々の配慮もあり、機体を投下することができました。投下1回目はパラシュートと機体が空中で分離してしまいましたが、落下後動作開始を確認できました。しかし機体がぬかるみにはまり、抜け出すことができませんでした。投下2回目はパラシュートで減速しながら落下しましたが、プログラムが実行されておらず動作しませんでした。投下2回目で起こった問題については原因解明中です。
4 今後の予定
①(ハイブリッドロケット) 2024年度春共同打上実験に参加
2025年春に開催予定の共同打上実験にてハイブリッドロケット1基を陸打ちすることを目標に、機体の設計製作、GSEの改良などを進めています。
②(CanSat) 春共同打上実験にてロケットに搭載予定
昨年と同様、ロケット搭載用のCanSatで落下中のロケットの撮影を目標に進めています。
③(モデルロケット) 新入生教育用モデルロケット制作・打上
新入生教育として毎年行っているモデルロケットの打ち上げを冬に行う予定です。