こんにちは!東京農工大学宇宙工学研究部Lightusです。

2023年度後期の活動についてお知らせします。

目次

  1. 全体概要
  2. 改良後GSEを用いた燃焼試験
  3. 第17回加太共同実験
  4. 今後の予定

1 全体概要

 2023年度後期は第19回能代宇宙イベント(NSE19th)での成果を振り返り、第17回加太共同実験に向けてロケット班、CanSat班ともに機体の制作に取り組みました。伊豆大島宇宙イベントでの陸打ちを行わないという知らせを受けて、今回幣団体は初めて加太共同実験に参加いたしました。そして目標としていたCanSatを搭載したロケットの打ち上げおよび回収に成功しました。

 現在は第20回能代宇宙イベント(NSE20th)に向けて両班制作を開始しています。

2 燃焼試験

 2023年6月に行った燃焼試験において不完全燃焼が確認されたため、GSEの改良としてタイマー回路の導入とステムの長さの調整を行いました。今回の燃焼試験の結果としては、1回目(1/31実施)はGSE電装の変更によるイグナイターの不点火がありましたが、2回目(2/14実施)には変更前のGSEで点火を確認しました。

3 第17回加太共同実験

 今回の加太共同実験では以下のことを目標に設定しました。

  • フェアリング方式での解放機構
  • Lightus 初の CanSat 搭載、放出
  • 改良した GSE の性能評価
  • 飛行データの収集

Rocket

機体概要

機体名

PARTHENOPE

全長    :1.756m
乾燥質量  :6.246kg
予想到達高度:330m
使用エンジン:HyperTEK J250

推進系

 今回の打ち上げ実験では、エンジンの不完全燃焼を防ぐ改良をしたGSEを用いて打ち上げを成功させました。また、今期からは制作と同時並行で自作エンジンの開発を開始しました。今後は、自作エンジンを使用した打ち上げを成功させることを目標に活動します。

構造系

 本機体ではフェアリング式開放(ノーズ部分から縦方向に分離するような解放機構)を用いました。フェアリング内にはパラシュートと共にペイロードしてCanSatを搭載しました。フェアリング分離と同時にCanSatが放出され、時間差でパラシュートが放出される仕組みになっています。また、フィンはGFRP製の板を切り出し、ボディの切込みに差し込み2液性エポキシ樹脂剤で固定することで、自作のGFRP製L字アングルでチューブと一体化しました。

電装系

  本機体では,NSE19thの反省を生かし,各基盤の独立性を高めた設計としました.また,マイコンをRP2040からESP32に変更し,wifiを介しての開け閉めを可能にしました.NSEでは正常に作動しなかった地上局や,飛行データの取得にも成功しました.一方で,カメラの制御プログラムに誤りがあり飛行映像の取得には至りませんでした.
 今回の反省を生かし,回路とプログラムの改良を行い,NSE20thに向けて活動しています.
 以下は飛行時の地上局の画面録画です.

CanSat

機体概要

機体名

AL AIN

重量(パラシュート込み):50g
全長          :200㎜
機体材質        :PLA

総括

 今回初めてのロケットとの共同プロジェクトで、ロケット班と相談しながら制作を進めました。CanSat班ではカメラでの落下中の映像データの取得と機体回収用のGPSデータの受信を目標としました。ロケット打ち上げ後、放出には成功しましたが、パラシュートの開傘に失敗しプログラムが実行されなかったため目標は達成できませんでした。幸い、ロケットの近くに落下したため回収ができたので原因解明次第、改良を試みます。

4 今後の予定

①(ハイブリッドロケット)第20回能代宇宙イベント参加

 2024年春に開催予定の第20回能代宇宙イベントにてハイブリッドロケット1基を陸打ちすることを目標に、機体の設計製作、燃焼架台の制作、GSEの改良などを進めています。また自作エンジン、自作シミュレーションの開発にも挑戦中です。

②(Cansat)第20回能代宇宙イベント ランバック部門参加

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