2022年伊豆大島共同打上実験 実験報告

写真はだん様(@kogakudanshi)からお借りしました。ありがとうございます。

2022年3月に行われた、第20回伊豆大島共同打上実験に参加しました。初めに、運営の皆様をはじめとして、他団体の皆様、特にGSE等にご協力いただいているCOREの皆様や大島町の皆様など、今回の共同打上実験についてご尽力、ご協力いただいた皆様には改めて心より御礼申し上げます。本当にありがとうございました。

1.打上ロケットの概要

感染症の流行に伴う活動制限により、2020年以降は対面での活動を殆ど行うことができず、また打上実験への参加が2019年能代が最後であるために打上経験のあるメンバーが2019能代当時1年生であった現3年生のみであるという、非常に難しい状況での参加となりました。そこで、今回我々Lightusは、2019年能代で打上げたロケット「うどん丸」の設計をベースとした保守的な機体で、発射、飛行、パラシュートの展開と安全な陸着を成功させる行うことを今回の目標としました。

2.打上結果

こちらの写真もだん様(@kogakudanshi)からお借りしました。改めてありがとうございます。

当初の予定日であった3月18日は濃霧などの悪天候が原因で全団体の打上が中止となったため、翌日19日16時ごろにLightusの発射ウィンドウが設けられました。ところが、このウィンドウでは、点火シーケンス進行中にベントポートのねじの不具合による燃料のリークが確認されシーケンスは中断、打上は延期となりました。翌20日、F.T.E.さんの打上の後午前9時半にウィンドウが設けられましたが、ランチラグの不具合によりランチャーへの挿入が遅れたため午前10時に延期、加えてランチャー挿入後の作業中誤ってフライトピンを抜いてしまい、打上は再度延期され午前10時半のウィンドウとなりました(トラブル続きとなってしまい申し訳ないです)。点火シーケンスは滞りなく進行し、無事にエンジンへの点火が行われました。機体は勢いよくランチャーを離れた後上空へ向けて大きく上昇し、エンジンの燃焼が終了し弾道飛行に移行してから数秒後、無事にパラシュートが展開され安全に陸着しました。

パラシュートの展開に関して、パラシュートそのものの展開には成功したものの、発射映像を確認する限りリーフィング機構がうまく機能しなかったようです。また、ロケットからGPS位置情報をリアルタイムで地上に送信していたものの、飛翔中はそのデータは殆ど受信することができず、また辛うじて取得できたデータを信頼性に欠けるものでした。

他団体の打上がすべて終了したのち、機体捜索を行いました。機体から送信されたGPS位置情報をもとにおおよその落下地点を推測し、そこに向かっている最中、別の機体を捜索していた他団体の捜索隊から、推測地点とは大きく離れた場所でLightus機体を発見したとの報告がありました。その捜索隊から頂いた位置情報をもとに、無事機体を回収することができました。機体は茂みの中で横倒しの状態であり、おそらく陸着時のものと思われる衝撃でフィンの一部が破損し、ノーズコーンが機体から分離した状態でした。一方で、通信こそ受信できませんでしたが、電装系については破損することなく動作していました。

3.ロケット各班の反省

・構造班
打ち上げの後回収することができ、成功と言える打上であったと思います。しかし、リーフィング機構が上手く作動しなかった点、現地審査にて指摘箇所が多々あった点など成功の裏で多くの反省点がありました。(リーフィング機構とはパラシュートの開閉度合いを制御するものです)。 現地審査では、ランチラグの溝の幅やネジの頭の出っ張りを指摘していただきました。これらの点から、トルク管理とネジの適切な選択の必要性を痛感させられました。今後はこれらの反省とともに、海打ちに必要な技術の取得を目指しより良い機体を制作していきたいです。

・燃焼班
今回の打上はGSE運用をCOREさんに委託させていただきました。COREさんの協力のおかげで成功することができました、ありがとうございました。最初の打上予定日だった19日は、ベントチューブのネジの隙間からのリークが原因で打上中止になってしまいましたが、20日は無事に打上成功できて良かったです。今後の活動は、今回の打上での反省点と学んだことを活かし、自作GSEの製作と自作GSEを安全に運用することを目標とし、頑張りたいです。

・電装班
ロケットの安全な飛行に必要不可欠であるパラシュートの展開が無事行われ、Lightusとして成功と言える打上を行うことができて一安心といったところです。しかし、当初の目標であった加速度、気圧データの回収および解析はハードウェアの不具合により行うことができず、また辛うじて取得できたGPS情報も信頼性が非常に低かったため、ロケットから送信されたGPS位置情報による落下予想地点と実際の落下地点が大きく離れていました。総合的には、課題点の多く見つかる打上となったと考えています。8月の能代に向けて、まずはハードウェアの再設計を最優先で行うとともに、ソフトウェアの改良を進め、目標であるロケット飛行データのリアルタイム解析の実現に向けてリベンジしていく所存です。また、同時にGSE回路の製作にも全力で取り組んでいきます。

4.今後の予定

Lightusロケット班は、現3年生主体から現2年生主体へと移行し、新入生も迎えた新体制のもと8月の能代宇宙イベントへの参加を目標に活動していきます。能代に向けて、まずはGSEの製作を優先して行います。現在LightusはGSEを保有しておらず、今回の打上はCOREさんのご協力がなければ行うことはできませんでした(COREの皆様には改めて御礼申し上げます)。GSEの燃料系の配管の設計、製作は進行しているものの、電気系の製作は全く進んでいないというのが現状です。次の燃焼試験には自作GSEを携えて参加できるよう、新入生も含めて製作を進めていきます。

5.参加団体様

関東インカレサークル CORE様 https://corerocket.net/
東北大学 FROM THE EARTH様 https://www.fte-tohoku.org/
九州大学 PLANET-Q様 https://planet-q.jimdofree.com/
千葉工業大学 SPARK様 https://www.it-chiba.ac.jp/rocket/rokega.html